
かなり昔、赤の2ドアスポーツカーを買ったばかりのころ、とにかく運転したくてしたくて、ちょっとドライブついでにあまり人が行かないダム公園まで走りに行ったことがあります。
ひとりで来たのでこれといってすることもなく、公園を歩きまわって、さてもうちょっと山の奥まで走って帰ろうかとクルマに戻ってきたら、
「近くまで乗せて行ってください」
って、逆ヒッチハイク!!
それも、高齢のおじいさん、若い子じゃない(笑)
公園には3~4人いましたが、駐車場には人がいません。私しかいなかったから?
でも冗談じゃない、そもそもこんな山の中のダムにどうやってクルマ無しで来たの?まさか歩いて?バイク?
怖かったです。
「クルマは?故障でもしたのですか?」
と聞いたのですが、クルマで来たのではないとの答え。
夕方5時を過ぎた薄暗い山の中です。一瞬、身の危険とかいろいろ考えてお断りしようかと思ったのですが、結局乗せていくことにしました。口数の少ない人でその後もほぼ無言。
近くの集落までだろうなぁと思っていたのですが、そのおじいさん、その集落まで行かず途中のうっそうと茂った木々が続く道で「ここでいいです」って言って降りてしまいました。周囲見渡しても家などは無さそう。そもそも脇道ありません。片側1車線の簡易舗装の田舎道です。
そのかたには悪いのですが、とにかく降りてくれてほっとしました。
単にふつうに困った人を助けただけだったのでしょう。降ろした場所の近くに私が気づかなかっただけで、きっと脇道があってその先に家があったのでしょう。何年も経った今、あれって山の怪に出てくる妖怪とか山の神様とか、キツネとかだったのかもしれないと想像を掻き立てるようになりました。もちろん何か騙されたわけでもないし、良くないことが起きたわけでもないので、単にそう思っているだけのことですが。
今も謎のままです。









